BANDが好き

色んな曲を聴いてみて感想などを書いています

そこに鳴る / 掌で踊る 感想

Youtubeを気ままにサーフィンしていたら、何かの拍子にクリックしてしまい、そのまま聴いてみた曲。初めて聴いた時は、正直、何も反応できなかった。ただただ、曲が終わった時に、「は?」と言うことが精一杯だった。

とにかく情報量が多く、脳が聴いている音を、見ているものを、処理しようとして、追いつかなくて、そのまま俺の初めての視聴は、終わってしまった。そんな曲。

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今回聴いた回数:25回 以下感想

曲について

正直、25回聴いた今でさえ、自分の中でこの曲が、まだ分からないでいる。素直に思うところとしては、色々なフレーズが「かっこいい」というところ。かっこいいが詰まっている。かっこいいのオンパレードだ。2番のAメロとBメロのつなぎ部分なんて、何回聴いても息が詰まるほど良い。音が非常に綺麗で、音のミックス、バランスも良く聴きやすい。

歌については、ストリングスが鳴ってそうなところを歌ったり、とても気持ちが良い。何回か聴いていると、声質から「雅楽-gagaku~雅-galyuu-流」の頃のMIYAVIを思い出した。

ところどころ。声を楽器よりに使ったり、ギターの音がコロコロ変わる。このように、音が多彩なため、非常に多くの展開を感じるが、構成自体は意外とシンプルだ。ざっくり「Aメロ・Bメロ・サビ」を2回繰り返す(2番のAメロとBメロのつなぎ部分が特殊)。

曲自体をかっこいいと感じるし、少し間を空けると、また聴きたくなるし、良い曲だと思うのだが、俺自身がこの曲の何に惹かれているのかが、まだ分からない。分からないが、、、分からないから、これはたぶん俺の中で、「新しい」のだと思う。

3人のバンドだが、音色自体は、ドラム・ベース・ギター2つ、声2つ、と多く、特にドラムの音数が終始多いため、3人とは思えない重厚さがある。

映像について

演奏している3人が映っているだけなのに、惹き込まれた。カットがものすごく多いので、目が忙しいが、音が切り替わるタイミングで良い所を映すので、没頭してしまう。

ベースのピックガードがキラキラしていて、そこがまるで宝石のように見えた。照明が若干暗いので、非常に映える。

周りがレンガの壁の部屋で、暗がりのため、なんだか井戸の底で演奏しているように錯覚した。

歌詞について

はじめ「プリン体」とあるので、痛風の歌かなって思ってしまった。歌詞全体からは、オリジナリティ、自己表現の難しさを吐露しているように思えた。原因は、どうやったって何かに操作されているような感覚が離れないことにある。なかなか自己評価を確立することは難しいよね。自分の好きなように生きて、そこで表現したものの評価は、他人がするものと割り切ってしまえば楽ではあるが。自己の表現を、自身で評価することは、難しい。よくある、死に際に発する「良い人生だった」というセリフは一種の呪いかもしれないね。死に際にふと、そう思えたのなら良いけれど、「良い人生だった」から逆算して生きようとすると、途端に辛くなる、みたいな。

次に「蹄骨」とあるが、一瞬どこだ?って思った。漢字のまま「ひづめ」だね。おしゃれな比喩である。そこからの「諦念」「停止」があるので、まとまりが良い。

総評

とてもカッコ良かった。まずイントロのベースの音が良くて惹き込まれ、そこから驚きの連続だった。ギターやベースやドラムの経験者には是非ともオススメしたい曲だ。